「群の名前」は,何を変えずに保つ変換の集まりかを表す記号です.その群が物理の状態としてどう見えるのかを,6 枚のタブで動かしながら確かめます.(ジョージアイ『物理学におけるリー代数』の副読教材として)
群の名前 = 「何を変えないか」の宣言
いま見ているもの:群変換をかけても値が動かない量(不変量)を,右のスライダーを動かしながら数値で見張ってください.
保存されるもの
変換のパラメーター
不変量の見張り
同じリー代数,違う群 ― 1 回転して戻らないもの
いま見ているもの:2 つの群と,共通の 1 つの代数左:スピンの向き(= SO(3) が見ている世界).右:スピノル 2 成分の複素位相(= SU(2) が見ている世界).θ を 360° まで回してから,両者を見比べてください.
中性子干渉計:ビームを 2 つに分け,片方だけを磁場で θ だけ回して重ね直したときの強度.I = cos²(θ/4) ―― 360° では暗く,720° で初めて明るさが戻ります.スピノルの符号は「観測できる」のです.
回転
初期スピノル |ψ⟩
いま何が起きているか
既約表現 = 「これ以上ばらせない状態の一組」
いま見ているもの:表現昇降演算子 J± で状態をはしご状に登り降りします.はしごの上端と下端で係数がちょうど 0 になること ―― これが 2j+1 という次元を決めています.
2 つの多重項の合成:j1 ⊗ j2 = (j1+j2) ⊕ … ⊕ |j1−j2|.積表現は既約ではなく,既約表現の直和にばらけます.
表現を選ぶ(j)
はしごを登り降りする
物理の多重項として見る
同じ j なら,スピンでもアイソスピンでも数学はまったく同じです.合成(テンソル積)
いまの状態
ランク 2 だから,状態は「平面の上の点」になる
いま見ているもの:表現(ウェイト)SU(3) では同時に対角化できる生成子が 2 つ(I3 と Y).だから状態には量子数のラベルが 2 枚つき,多重項は平面上の図形になります.点をクリックすると 6 本の昇降演算子の行き先が見えます.
有名な表現
ディンキン・ラベル (p, q)
表示
選んだウェイト
ルート系 ― 単純ルートの角度は 4 通りしかない
いま見ているもの:リー代数(ルート)ルート=随伴表現のウェイト=「昇降演算子が状態を動かす向き」.ルート同士のなす角が 90°・120°・135°・150° に限られることから,可能な単純リー代数がすべて決まってしまいます(カルタンの分類).ルートをクリックすると,その鏡映(ワイル変換)が走ります.
ランク 2 のルート系
群の族を選ぶ
この群のプロフィール
1 世代 16 個 ― ばらばらの部品が,1 つの既約表現に収まるまで
いま見ているもの:表現(1 世代 = 1 つの既約表現)左のボタンで束ね方を切り替えると,同じ 16 個の粒子が組み替わります.標準模型では 6 つの無関係な塊.SU(5) では 3 つ.SO(10) では,たった 1 つ.
束ね方
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選んだ粒子
すべてブラウザの中だけで計算しています(外部ライブラリ・通信なし).ウェイトの多重度はフロイデンタールの漸化式を,ルート系は単純ルートからの鏡映の閉包を,その場で解いています.
姉妹ページ:リー群とリー代数 ― 「群の名前」の読み方(解説) | 東京理科大学 望月研究室