Gibbs 自由エネルギーと相 ― 氷・水・水蒸気はどこで入れ替わるのか

同じ H2O なのに,温度によって氷になったり水になったり水蒸気になったりします. 決めているのは Gibbs 自由エネルギー G = H − TS で, いちばん G の低い相が現れます.①では 3 つの相の G(T) を実際に描き, 交わるところが融点と沸点になることを確かめます. ②では外圧を変えて交点を追いかけ,相図がそのまま出てくるところまで行きます. 文献の熱容量・標準エントロピー・モル体積だけから組み立てた模型で, 1 気圧の沸点は 373.117 K(実測 373.124 K)と出ます.

熱化学の基準値は CODATA,水蒸気の熱容量は NIST の Shomate 式, 氷の熱容量は Giauque & Stout (1936),密度は標準的な蒸気表の値です. 臨界点(647 K・22.06 MPa)より上と,200 MPa より上は扱えません(そのすぐ上,約 210 MPa からは氷 III が出ます).